プロテ星人

レインボウエッグ  加藤智之    宇宙スパイ プロテ星人
ゴドラやペガッサ同様セブンを代表するデザインでありながらその体表のトゲのせいでなかなかこのサイズでの立体化に恵まれなかった不幸な宇宙人です。しかしここ近年こういった立体化に難あるキットも原型師の情熱とアイデア、抜き屋さんの技術向上によりどんどん立体化されているといった怪獣不況の時代にあってディーラーさんのがんばりには頭の下がる思いです(アトラゴンさんのガマクジラの造型と抜きしかり要さんのプラチク星人のアイデアしかり)。その中にあって最も難関かと思われていたコイツをメカディーラーさんからいきなりウルトラガレキの世界に彗星のように現れ、頭角をメキメキと現しているレインボウエッグさんが何十年も誰も手につけなかったこの星人を真正面からねじ伏せてあの難解なトゲのブロックを形状、縮尺完璧に造型してしまうとは感嘆に値します、そしてそれを不可能と断わらずに誠意を持って抜いたR.C.ベルグさん、もう最高のバカ野郎どもですな!(両サイドノリも最高!笑)。
製作は抜きの加減上、パーティングラインがトゲの上に来ている部分は切り落とし、穴を開けて予備に着いている(ちゃんとそこまで考えられていてむっちゃ良心的!)トゲパーツにて復旧、頭はちゃんと透明パーツだったんですが目が実際の着ぐるみも発光はしてるんですが透けてないので透かしませんでした。塗装はトゲの下のブルーを塗ってからトゲを黒く塗るつもりだったのですが着ぐるみもトゲも一緒に上から塗ってるみたいなのでトゲは下の色が見えるぐらいに透かしています、手を抜いた訳ではありません(笑)。ポイントはブルー以外にグリーンも見て取れるので入れてます。ムネの白い部分の色もトゲに飛んでいるので胸まわりには白も飛ばしました、マスキングし忘れたわけではありません、いかがっしょ?(笑)
こういったエッジの効いた細かいシャープな造型はメカモデラーの強みだと思うのですが(シャドー星人の銃、ザンパ星人の頭とバックパック等)、体の線が若干固い、表面処理が美しすぎる、縮尺が完璧すぎて全体的にもう少し迫力を増すためのアレンジを入れたほうが良いかな〜といったメカモデラーならでわな部分もあるかとは思います。でもそれ以上に各モチーフに対する熱意と情熱がただならぬもののけをかもし出しているからこそこだわりある古くからのウルトラ怪獣モデラーさんからも諸手をあげて受け入れられてるんだと思います。こなれているけどなんか熱意を感じられない造型よりもこういった勢いのある熱い作品は作っていてこちらにも伝わるモンです、いや〜、こんな製作機会を与えていただきホントありがたい限りであります!
オマケで実際に使われたものと同じブロックのパーツが入っています!こういった箱を開けたときにニヤリとさせられるサプライズもあって購入者、製作者側のサイドに立っておられる好ディーラーさんです(ザンパの印刷ステッカーやクリヤーパーツのときも思った)。トゲの修正用のパーツもトゲだけ、ブロックごととこれだけ準備してくれてます。今後ますます目が離せませんな!


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